スキポール空港の騒音被害広がる

スキポール空港の近隣の市町村における騒音被害はスキポール空港自体での騒音よりもひどいことが空港の報告書で判明した。北オランダ環境保護連盟(Natuur Milieufederatie Noord-Holland)によれば、スキポール空港での飛行機の発着時の騒音は近隣での被害が空港内の1.5倍という調査結果が出ている。この調査によれば2016年には、約19万8000人がひどい騒音被害を経験している。スキポール空港独自の調査では騒音に悩む人は13万8500人。最近の国立航空研究所の調査によれば、机上の騒音計算と実際に計測した騒音では1−2デシベルの相違があるという。

環境保護協会によれば、4万人が騒音による不眠を訴えている。これは空港が発表している1万9500人という数字の約2倍。空港によれば、この差は調査方法による違いだと主張しており、あくまでも政府が決めた方法で計測しているとしている。環境保護連盟の代表であるアッカーマン氏は、この騒音被害を真摯に受け取るなら、スキポール空港はこれ以上の拡大を止め縮小の方向に進むべきだと批判している。

最も騒音被害が大きいのは空港に隣接するアールスメールとアウトホールン市で、約40%の住民がかなりの騒音に悩まされているという。騒音被害地域は拡張しており、北はカストリカム、南はレーウワイクにまで及ぶ。