美術商ヤン・シックス氏、またレンブラント作品発見

半年前にロンドンのオークションでレンブラントの作品を見つけたアムステルダムの美術商ヤン・シックス(Jan Six)氏は、2014年にも別のレンブラントを発掘していたと、フォルクスクラント紙のインタビューにて語った。2014年ケルンのオークションハウス「ランペルツ」にて、作者不明のバイブルのシーンが描かれた絵が競売にかけられた。シックス氏はこの絵に描かれている人物のひとりがレンブラントの自画像であることを見抜き、レンブラントの作品であると確信した。この絵にはレンブラントの母親も描かれている。オークション会社がつけた予想価格は15万ユーロ(約1800万円)だったが、アメリカの美術商であるオットー・ノーマン氏もこれがレンブラントの作品だと見抜き、値段は一気につり上がった。シックス氏もこれに応じ、10倍の150万ユーロ(約1億8000万円)で競り落とした。

4年前に顧客のために購入したこの作品は、専門家の鑑定を受けやっと本物のレンブラントであることが確定し、今回の発表となった。シックス氏は半年前にも「若い男性の肖像」と題されるレンブラント作品を発見、競売で購入している。1978年生まれの同氏は美術史を学んだあと、オークションハウスのサザビーズで働き、その後独立している。先祖にはレンブラントが肖像画を描いたヤン・シックス氏がいる。