レンブラント絵画購入の顛末はいかに

先週9月21日に、オランダの国立美術館と政府が共同で、フランスのロスチャイルド家が売りに出したレンブラントの絵画2点を1億6000万ユーロ(約200億円)買い戻すという発表があったが、この10日間で事態は転変している。昨日9月29日には、国会で政府負担分の8000万ユーロの支出が承認された。PVV党など、絵画にこれほどの税金をつぎ込むのはばかげていると反対した党もあったが、オランダの文化遺産を買い戻すのは必要であるという結論に達したもの。
しかし、これに先駆け先週の木曜日9月24日にフランス政府がこの絵画を購入するいう発言をしている。フランス中央銀行が8000万ユーロを用意したというのである。フランス政府がこの絵画を購入し、ルーブル美術館に寄贈するという。

さてオランダ政府側でこの絵画購入に関わっているブスマーカー文化大臣は、これまでのオランダに取り戻すという姿勢を崩し始めている。明らかにフランス政府とのやりとりがあったものと思われ、「絵画は購入するものの、フランスの担当大臣とも話し合いを続けたい。」という煮え切らない発言をしている。
2枚の絵がオランダに戻るのか、それともオランダとフランスの共同所有になるのか、未だに答えは出ていない。