ブリュッセル、オランダの極右政治家ウィルダース氏の訪問を禁止

イスラム教徒が住民の大半を占めるブリュッセルのモーレンベーク(モーレンビーク)地区は、オランダの極右政党PVV党のウィルダース党首と、ベルギーの極右政党フラームス・べラング党のデウィンター党首の訪問を禁止した。同地区のスヘップマン市長は、警察の護衛の有無にかかわらず2人がモーレンベーク地区に足を踏み入れることを阻止する意向を示している。ウィルダース氏とデウィンター氏は金曜日にこの地区を視察する計画がある。

デウィンター氏は、モーレンベークを「ヨーロッパのジハード首都(イスラム過激派の首都)」と名付け、訪問は何があろうとも実行すると意気込んでいる。モーレンベークのスヘップマン市長は、これを受け2人の政治家の安全は保障できないと述べている。「ヨーロッパのジハード首都でのイスラム教徒狩りを狙うような政治家は歓迎できない」と、この2人のモーレンベーク入りを阻止するかまえ。

2人は金曜日12:30にブリュッセルの連邦政府国会にて記者会見を予定。その後、警察の護衛のもとモーレンベーク地区を視察するという。デウィンター氏は、訪問計画が阻止されれば、訴訟も厭わないとしている。

モーレンベーク地区は、2015年に起きたパリのテロ事件の実行犯、タリス車内でのテロ未遂事件の容疑者、さらに2014年のユダヤ人博物館でのテロ事件の容疑者がすべてこの地区の出身者であることから、テロ容疑者の巣窟と呼ばれることもある。