アムステルダム市役所、「親愛なる紳士・淑女へ」を廃止、ジェンダーフリーへ

アムステルダム市役所は、職員に対しジェンダーフリーを目指す「言葉遣い参考ガイド」を配布した。例えば、住民宛の書簡やメールの冒頭に来る「親愛なる紳士・淑女へ」(Geachte dames en heren 英語でDear Sir and Madam)を廃止し、「アムステルダムの住民の皆様へ」のような性的区別のないものを使うという指示が入っている。
これにより、誰もが区別なく社会に属していると感じるようにすることを意図している。ただし、市がゲイやレズビアンそして性転換者を意識してこの「言葉遣いガイド」を作ったわけではなく、時代にそぐわないためだと担当者は強調している。また旧来の「親愛なる男性、女性」という冒頭挨拶を禁じているわけでもなく、必要に応じては使うこともあるという。参考ガイドによれば、旧来の冒頭挨拶に代わり、「住民のみなさまへ」「アムステルダムの人へ」「ご出席のかたへ」などという性的区別のないものを使う。

アムステルダム市より先に言葉遣いガイドを発行したのはロンドン。地下鉄でも「Ladies and Gentlemen」という表示の代わりに「Hello Everyone」が使われており、性的区別のないトイレも設置されている。アムステルダムも男性と女性の両方が使用できるトイレの増設を計画している。