スキポール空港での混雑、乗客が訴訟に。空港側は航空会社に責任転嫁

4月のイースター休暇が始まって以来、アムステルダムのスキポール空港での混雑は悪化の一方。5月休暇ではそのピークを迎えた。欧州線でも3時間前にチェックインが推奨されているほどセキュリティ管理での待ち時間が長い。このため飛行機に乗り遅れる人も多く、返金を求める乗客が訴訟に踏み出している。

これほどの混雑はかつてないほどで、弁護士を始め、旅行会社、保険会社、旅行者団体からの空港に対するクレームは引きを切らない。KLMも乗り遅れた乗客に別の便を用意するなどで、数百万ユーロの損失を被っていると発表した。飛行機に乗り遅れないよう数時間前から空港に到着するために、なかにはホテルに一泊する乗客もいて、この費用などの損害賠償を空港に請求している。

通常空港は混雑による遅れには責任がないとしているが、昨年はドイツで乗客が勝訴したケースがある。ミュンヘン空港の混雑で飛行機に乗り遅れた乗客は、航空運賃の80%を返金を裁判で勝ち取っている。

スキポール空港は、クレームは受理したと述べているが、保障についてのコメントはない。空港側は、航空法によれば遅延は航空会社の責任だと、責任の転嫁を試みている。これに対し、乗客や旅行代理店は断固として訴訟を続けるとしている。