オランダ人、戦争やテロへの不安これまでにない高いレベル

昨今の国際政治の混乱や緊張で、戦争やテロの危険を感じているという人がオランダで増えている。テロに関しては不安を感じる人が2002年以来最高のレベル。戦争への危機感は2014年と同じレベルまで達している。第二次世界大戦のオランダ解放記念委員会(Nationaal Comité 4 en 5 mei)が行ったオランダの自由に関する調査(Nationaaal Vrijheidsonderzoek2017)の結果である。

昨年2016年には、10人中3人が戦争勃発の危機を懸念していると答えていたが、今年にはこれが10人中4人へと上昇している。テロに関しては10人中6人が危機感を抱いている。ただ、オランダや欧州へ押し寄せるの難民に関する恐れや心配は以前より少なくないという結果も出ている。昨年は国民の約半数が問題視していたが、今年は3人に1人へと緩和している。

5月4日はオランダがナチスドイツから解放された日で、毎年午後8時に2分間戦没者に対し黙祷を捧げるという習慣がある。この時間帯には車の運転中や列車などでの移動中でも一時停止、レストランやカフェなどの公共の場でも静止するのが一般的。調査では、オランダ人の10人中9人は黙祷するか立ち止まると答えている。また10人に6人もが、テレビやラジオあるいはインターネットで戦没者を偲ぶ式典番組を視聴する。戦後70年以上過ぎても痛ましい思い出は引き継がれているようだ。5月5日は解放記念日でお祭り。5年に1度が祭日となり企業や公的機関は休みとなるが、今年はそれに当たらない。次は2020年。

5月4日戦没者追悼日、5日解放記念日