オランダ司法大臣引責辞任、ルッテ内閣の弱体化に拍車

総選挙を7週間後に控え、オランダのルッテ内閣の有力メンバーであったファン・デル・ステュア司法大臣が木曜日辞任を表明した。ルッテ政権の弱体化に拍車をかけるものとなった。

2001年に起きたドラッグ・ディーラーとの司法取引に関する情報隠蔽問題で、同大臣は国会での答弁中、自ら退任を表明したもの。ドラッグ王の名を持つケース・ヘルマンが、司法取引の代償に非課税で200万ユーロ(2億円)を受け取ったことを巡り、2015年から司法大臣、副大臣が退任している。ファン・デル・ステュア氏はこれで3人目。

同司法大臣の辞任は、3月15日に計画されている総選挙をひかえ、ルッテ首相の率いる中道右派の自由民主党(VVD)に打撃を与えることは必須だ。野党からの批判は高まっており、とくに極右ウィルダースの自由党(PVV)はこの機に乗じ、ルッテ政権に対する徹底的な攻撃を開始。極右PVV党の支持率はさらに高まりそうな気配である。

ドラッグ王との司法取引