オランダ最大のイスラム寺院がアムステルダムにオープン

計画から完成までになんと22年の月日を要したという巨大イスラム寺院「ウェスターモスク」がアムステルダムに4月1日オープンした。オープンニングにはオランダ全土から、完成を待ちわびていた数千人のイスラム教徒が押し寄せた。このトルコ系のイスラム寺院は、できるだけアムステルダムの建造物と調和がとれるようデザインされたそうで、伝統的な要素はあるものの外壁にレンガを使うなど、異様さは感じられない。内装はこれからで、イスタンブールにあるようなカラフルでアラブ風の装飾を計画していると、寺院の役員メンバーであるブルラーゲ氏。

1994年にオランダに居住するトルコ人社会が共同で、寺院建設のためアムステルダムの西バーシェス地区にある古いガレージを購入した。この地区は今でこそトレンディな住宅地になっているが、当時は貧困層や出稼ぎ労働者が住む地区だった。しかし役員同士の争いや市当局との軋轢などで計画は中断、2013年にようやく建設にこぎつけた。この建築を担当したのは、ユダヤ系フランス人の建築家カップル、ブレイトマン。総面積1114平米、高さ42メートルのミナレットが建つこの寺院は、オットマン帝国時代の建築物を基本に設計したという。若い人が多く住む地域住民からの反応も好意的で、「リトル・イスタンブール」と呼ばれている。

ウェスターモスク