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人手不足でATMから現金が消える?!
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オランダでは現金の利用がかなり減少しているものの、ときどき必要になるときはATM(現金引き出し機)を使う。ATMの中にある現金は、現金輸送車に乗って運ばれてくる。ところが、深刻な人手不足でこの現金輸送車による現金供給回数が減る可能性がある。

現金輸送を行っている会社ブリンク(Brink)でも人手不足は免れない。とくに夏には夏休みをとる従業員が多く、人手不足に拍車をかけている。その上コロナ感染による病欠も多い。このため輸送回数を減らすしかなくなった。

ブリンクは、「すべてのATMが空っぽになるわけではない。しかし、ぎりぎりまで現金引き出しを待たずに、定期的に行ったほうがいい。」とアドバイスしている。オランダのATMは「Geldmaat」と呼ばれ黄色い窓で統一されている。ABN Amro銀行, ING銀行、RABO銀行がひとつのATMで共同に行っているもの。


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オランダ深刻な人手不足で、パリ郊外のスラム地区から雇用?!
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「フランスのバンリューと呼ばれる大都市郊外の貧しい移民の多い地区から、失業者の若者をオランダに来てもらう。」深刻な人手不足で悩むオランダで雇用担当のファン・ヘニップ大臣は斬新なアイディアを発表した。出稼ぎ労働者を国内にもっと入れない限りオランダの経済は回らないと、同大臣がAD紙のインタビューで述べている。

大臣は、オランダに住む約100万人の無職の人たちをターゲットにしたが、次には働いている人もパートタイムでもうひとつ仕事をと呼びかけている。それでも人手不足は解消できないため、「若年失業者が非常に多いフランスとくにバンリューから人材を雇用したい。フランスだけでなく若年失業者が多いスペインも同様だ。」と同大臣はコメントしている。

パリのバンリューは、ドラッグの密売や犯罪の巣窟といわれる問題地区だ。ファン・へニップ大臣は、ここから青少年を迎えオランダで働けば、将来の道も見えてくるだろうと抱負を述べている。同大臣は先月議会にて、「モロッコやエジプトやチュニジアなどからの移民労働者を雇うよりも、欧州内から労働者を雇うべきだ」と発言した。 (画像:パリのバンリューの若者を描いた映画 La Miserableから」

小売店、人手不足で閉店時間を早めるなど苦肉の策を
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オランダの人手不足は深刻な状態に陥っている。長引くスキポール空港での大混雑も人員不足が原因だ。飲食店の人手不足も申告だが、小売店も例外ではない。閉店時間を早めたり、夜間開店日をなくしたり、利益率の低い支店を閉鎖するなど、苦肉の策を強いられている。

現在小売業界の求人は4万人。店員だけでなく配送分野でも同様な人手不足問題を抱えている。5−10%の求人が埋まらないという状態が続いており、競合との奪い合いも激しい。

コロナ規制が終焉し、やっと小売店も活況を帯びてきた矢先にこの人手不足。小売店にとって良い販売員は最も重要な要素である。販売員の質が悪いと顧客は離れていく。小売業界団体によれば、この人手不足は構造的問題であるため、小手先の工夫では改善しないという。思い切ったイノベーションと自動化により、人の手を要さず運営ができるような店作りが必須となる。例えばすでに多くのスーパーマーケットで取り入れられているセルフ・レジ(顧客が商品をスキャンして支払う)を導入したり、倉庫での作業をロボット化するなどに大きな投資が必要である。

人手不足のオランダ企業、ウクライナ難民歓迎
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ウクライナからの難民はすぐにオランダの労働市場に参入できそうだ。長引く人手不足に悩む企業はウクライナの労働者を手放しで歓迎している。

ロシアのウクライナ侵攻で、すでに数百万人のウクライナ人が国外に避難している。ABNアムロ銀行は、10万人から15万人の難民がオランダにやってくると想定している。「このうち半数の5万人から7万5千人はすぐにオランダの労働市場に参加できそうだ。」と見ている。
オランダの現在の求人数は38万7千人。ウクライナからの難民はこの不足を少しは埋めることができそうだ。同銀行によれば、現状ウクライナ人は高校卒業後83%が高等教育(大学など)を受けており、これはオランダより高い割合だ。

今の所雇用者はウクライナ人の就業ビザを申し込まねばならないが、政府は簡素化を計画している。実際、今週の金曜日からウクライナ難民を雇用する場合には雇用保険局(UWV)に申請するだけですぐに就業が可能となる。

ただUWVによれば、すべての業種で簡単に就業できるわけではない。とくに人手不足で悩む医療介護分野では条件を満たすのが難しい。これと反対に技術職では就職が容易いことが多い。ウクライナでは技術教育に力を入れているという。

人手不足、オープン採用のススメ
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オランダの人手不足は深刻だ。50年ぶりに求人数が求職数を上回るという逼迫した状態が続いている。これに対する解決策のひとつとして、「オープン採用」がある。オープン採用(Open Hiring)とは、履歴書や面接なしに採用するという方法だ。

現在オランダの求人数は32万7000人で過去最大となっている。この求人を埋めるにはオープン採用しかないかもしれない。アメリカから始まったこのオープン採用は、オランダでもここ数年取り入れられてきている。利点は、これまでの履歴書や面接でふるい落とされた人たちにもチャンスが与えられるということだ。例えば求人内容に適した実力や経験があるのに、学歴がないという人たち、あるいは外国の名前という理由で書類調査段階で落とされていた人たちも雇用できる。このオープン採用を利用している企業のひとつは大手スーパーの「ユンボ(Jumbo)」だ。この方法で人員は確保できるだけでなく、これまで以上の成果を得ているという。

労働経済専門家のデッカー氏は、「このシステムは多くの求職者にとって喜ばしいもの。実力があるのに学歴や面接で落とされるという人も少なくないからだ。」数週間仕事をして、雇用者と求職者の双方がうまくいくかを試すことが可能だ。

オープン雇用はまだオランダでは多数派ではない。これまでオープン雇用を採用したのは28社。多くの企業がまだ足踏みしているが、試用期間と一時的契約を取り入れれば問題ないはずと、専門家。

社会雇用省もこの逼迫した雇用状況の中、オープン採用を推奨しており、市役所や雇用局(UWV)そして大学でも率先して取り入れるべきだとしている。工場や店舗での従業員だけでなく、専門職などもこのシステムで探すことも可能だ。先の労働経済学者も「実力があるのに、履歴書や面接段階で落とされた人たちに大きなチャンスを与える」と、このシステムを支持している。

オランダ経済回復で深刻な人手不足
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コロナ危機による一時的な経済悪化から回復したオランダだが、これによる人手不足が深刻な状態になっている。雇用保険局UWVの7月末の求人のうち従業員が確保できなかったケースが16.5%となっている。

人手不足はオランダではここ数年続いているが、これほど高いのは初めて。雇用市場を調査したABNAmro銀行は、この状態はしばらくは続くと見ている。また、飲食業の人手不足はかなり深刻だが、現在では他の業種にもこれが拡大している。エネルギー、農業、食品、医療、建設業での雇用確保はかなり難しくなっている。具体的には、自転車による配達員(89%不足)、歯科衛生士(78%不足)、清掃従事者(74%不足)などが大幅な不足状態だ。

コロナ危機で企業活動は大きく鈍化したものの、人手不足は続いていた。政府が従業員の給与を補償するという助成金制度(NOW)のおかげで、企業は従業員解雇を免れたので、失業率は3.8%と低調が続いてきた。今企業の活動が活発化し、この人手不足に拍車がかかっている。

これを解消するためには、例えば在宅勤務を奨励するなどが上げられる。職場までの通勤距離によって就職を躊躇している人も在宅なら仕事ができるからだ。またNOW制度の終了で、解雇される人や倒産する会社が増える可能性もあり、これらが求人を埋めることも考えられるが、これにも限りがある。


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