NATO次期事務総長にオランダのルッテ首相

【BBCニュースから】北大西洋条約機構(NATO)の次期事務総長に、オランダのマルク・ルッテ首相(57)が就任することが確実になった。唯一のライバル候補だったルーマニアのクラウス・ヨハニス大統領が出馬を取りやめたためだ。ヨハニス氏の撤退を受け、ルッテ氏が唯一の立候補者となったが、就任にはなお、加盟国からの正式な承認が必要となる。

ルッテ氏は、ロシアによるウクライナ侵攻に対するNATOの対応を監督する役割を引き継ぐ。また、ウクライナ侵攻へのアメリカの対応に消極的な姿勢を示してきたドナルド・トランプ前米大統領が11月の大統領選で再選された場合、アメリカに同盟国としての責務を維持させる役割も担うことになる。ルッテ氏は過去に、トランプ前大統領に対して前向きに対処した実績がある。

ルッテ氏は、ウクライナ支援に加え、欧州政治のトップに14年間いたことを評価され、イギリスやアメリカ、フランス、ドイツといった主要国を含む多くのNATO加盟国から事務総長候補としての支持を得た。