学生用の部屋不足深刻。実家から通う学生増。

オランダでは高校を卒業すると、働くにしても学生になるにしても家を出て独立する、というのは昔の話になりつつある。学生の53%は住む部屋が見つからず実家から通っている。2016年にはこの数は44%だった。部屋が見つからないか、見つかっても高すぎるのが現状である。今後、これが改善される見込みはなく、悪化することが予想されている。学生用の部屋が大幅に不足しているのは、アムステルダム、デルフト、アイントホーフェン、ライデン、ナイメーヘン、ロッテルダム、デンボス、ユトレヒト、ズウォレとほぼ全土にわたる。

現状では24,000部屋が不足しているが、このまま行くと2030年には39,600から56,700の部屋が不足すると予測されている。実家から通わない学生の数も増えているのだが、これはオランダ人以外の留学生の数が増えているからだ。オランダの学生総数の6人に1人は外国からの留学生である。2016年は10人に1人だった。部屋不足は留学生の増加と比例している。このため政府は留学生の数を制限する計画もある。

部屋が足りないのはもちろん学生だけではない。オランダの住宅不足は深刻で、住宅建設は進んではいるが需要に追いつかないのが現状だ。