移住と高齢化が、住宅不足の原因に。2031年まで続くか。

ABFリサーチの調査によれば、オランダの住宅不足は一向に解消の見込みはなさそうだ。住宅は新規に建設されているものの人口の増加に追いつかない。難民と移住者の急激な増加と、高齢者が他の住宅に移れないことが原因のひとつだ。2031年までに11万戸を新規に供給しないと間に合わない。高齢者は高齢者用住宅や老人ホーム不足で、家族用の大きな家に住み続けている。また一人住まいの人が増えていることも住宅不足に拍車をかけている。

2022年には予想以上の人がオランダに押し寄せた。すぐに住める家が必要だというウクライナからの難民だけでなく、海外からオランダに勉強や仕事でやってくる人も増えた。

国務省の依頼で調査を行ったABFリサーチは、2030年までに98万1千戸の住宅が新規に必要となると発表した。

今年だけで39万戸の住宅が不足。これは昨年よりも7万5千戸多く、住宅ストック全体の4.8%に相当する。調査会社によれば、2025 年以降になって初めて住宅建設が追いつき、その後の数年で住宅不足が減少すると予想している。2031 年には不足率は3.8% になる可能性がある。

住宅建設はこれまで以上のテンポで進めないと間に合わないのだが、このところの金利上昇で減速している。住宅公団Aedesは、政府の崩壊でさらに遅延が生じるかもしれないとコメント。ただ計画も資金は確保しているので、先に進まねばならないと述べている。