物価値上がりもピーク、これで横ばいか?

食品などの日常品の価格の値上がりはほぼ終了に近づいたようだ。この2年間で、カートいっぱいに詰めた55品の価格は30%値上がりした。今年の初め3ヶ月で若干下がっている。

価格の調査を行ったリサーチ会社GfKによれば、値上がりは天井に達したとようだ。「これで横ばいとなるか、ここが引き返し地点になり値下がりする可能性もある。」とコメントしている。

日常品の値上がりの大きな要因はエネルギー価格の急上昇だったが、エネルギー費も下がっている。また穀物価格も同様にウクライナ戦争以前のレベルに落ち着いてきた。

消費者は、30%も上がった食品などの日常品価格にあらゆる手を使い対処してきた。「買い物を減らし、残り物を捨てるのも減らす。」といった単純な方法が中心だ。まとめ買いをせずに、ちょくちょくスーパーに行き必要なものだけを買う。また、有名ブランドだけでなく、プライベートブランドといわれる安いスーパーの独自商品を購入するなどの工夫をしてきた。「消費者は以前より価格を気にするようになった。スーパーのセールが載っているチラシも見るようになったり、ショッピングリストを作る人も増えた。」とGfK。

しかし忘れてはならないのは、オランダはEU各国の中でも最も生活費が高い国のひとつだ。日常品の価格、ガソリン代、車両価格、税金、家賃、どれをとってもEUの中でずば抜けている。これに対し政府はほぼなんの対処もせず、窒素問題など他の問題に目を向けさせてきた。価格が下がっても他国との違いは大きい。