【大使館安全情報】オランダでもMERS感染
1 5月16日付けで公表されたWHO(世界保健機関)の情報によれば,5月15日オラン
ダにおいてMERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスに感染した第2の確定患者が報告
されました。この患者は5月14日に報告されたオランダでの最初の感染患者の接触者調査
によって発見されており,二人とも5月上旬にサウジアラビアに渡航していたことが確認さ
れています。
WHO:http://www.who.int/csr/don/2014_05_16_mers/en/
FORTH:http://www.forth.go.jp/topics/2014/05191158.html
オランダ健康福祉スポーツ省(オランダ語):
http://www.rivm.nl/Documenten_en_publicaties/Algemeen_Actueel/Nieuwsberichten/2014/Tweede_MERS_patient_in_Nederland
ハーグ市(オランダ語):
http://www.denhaag.nl/home/bewoners/to/Eerste-MERSpatient-in-Nederland.htm
2 MERSコロナウイルス感染予防等については以下をご確認ください。
海外安全ホームページ:
http://www2.anzen.mofa.go.jp/kaian_search/pcinfectioninfo.asp#widearea)
(1)一般的にコロナウイルスは飛沫感染や接触感染で伝播し,風邪などの症状を引き起こし
ます。通常その毒性はそれほど強くありませんが,ウイルスが変異した場合は強い毒性を持つ
可能性もあり,注意が必要です。
コロナウイルスに対する具体的予防策は以下のとおりです。
● 休息,栄養を十分に取り,体に抵抗力をつける。
● 手指等の衛生保持に心掛ける。
● できるだけ人混みを避けるか,マスクの着用を励行する。
● 咳やくしゃみの症状がある患者とは,可能な限り濃厚接触を避ける。
● 温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
● 高熱,咳,呼吸困難等の症状が見られた時は,早めに医師の診断を受ける。
(2)WHOでは,サウジアラビアへ渡航する巡礼者に向け,以下の暫定的な注意事項を公表
しています。
その1:渡航前にしておくこと
・糖尿病,呼吸器疾患,免疫不全などの基礎疾患がある方は,一般的にMERSコロナウイ
ルスを含む感染症にかかりやすいとされているため,渡航前に医療機関を受診し,相談してく
ださい。
その2:渡航中に注意すること
・一般的な衛生対策を励行しましょう。
石けんと水でよく手を洗いましょう。ハンド・ジェルなどの手指消毒薬の利用も有効です。
十分に加熱されていない肉や不衛生な食品を摂取しない,あるいは野菜やくだものは食べる前
によく洗うなど,食品の衛生面に注意しましょう。
良好な衛生面の維持を心がけましょう。
農場の動物,家きん,野生動物を含め,動物との不用意な接触は避けましょう。
・旅行者に,呼吸器系疾患の症状(特に発熱,咳,呼吸困難を伴うもの)や,他にも下痢や嘔
吐を伴う症状が現れたら,次のことを心がけてください。
感染拡大を予防するために,他の人との接触は最小限にとどめましょう。
咳やくしゃみをするときは口や鼻をティッシュペーパーで覆いましょう。また,使用したテ
ィッシュペーパーはゴミ箱に捨て,手をよく洗いましょう。ティッシュペーパーがない場合は,
手ではなく衣類を用いましょう。
同行している医療従事者または地域の保健当局に報告しましょう。
その3:渡航後に注意すること
・帰国後2週間以内に発熱・咳を伴う重症の急性呼吸器疾患の症状が現れた場合には,医療
機関・検疫所にご相談ください。また,症状のある渡航者の濃厚接触者に発熱・咳などの症状
が現れた場合には,速やかに最寄りの医療機関・衛生当局に報告してください。
(3)参考情報
国立感染症研究所感染症情報センター:MERS(マーズ)コロナウイルス(MERS-CoV):
http://www.nih.go.jp/niid/ja/component/content/article/2186-infectious-diseases/disease-based/ka/hcov-emc/idsc/2686-novelcorona2012.html
「MERSコロナウイルスによる感染事例に関するリスクアセスメントと対応」:
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/alphabet/mers/2186-idsc/3631-mers-riskassessment.html