オランダ、原発2基を新規建設へ

オランダ政府は新規に原発を2基建設する場所にゼーランド州のボルセーレ(Borssele)を選んだ。さらに建設を早め、2035年には完成を目指している。これによりオランダの電力の9−13%を原子力発電がまかなうことになる。

政府が選んだのは第3プラス世代と呼ばれるタイプの原子炉で、すでに運転しており開発リスクが少ない。また発電量もフレキシブルで、太陽光や風力による発電と調整ができるようになっている。建設には、さまざまな要素が考慮されることになる。環境そして核廃棄物の保管といったものから、資金調達までがこれから検討される。建設期間は6年から8年と見込まれている。

新しい原発の建設は、ボルセレ周辺の住民に大きな影響を与えるため、最初の段階から住民を巻き込んで計画を進める。エネルギー担当大臣は、原発の建設で地域の雇用が増えるだけでなく、関連産業を誘致できると考えている。

他にも原発建設候補地はあったが、このボルセーレが選ばれたのはすでに原発があるということが大きな要因となっている。この原発は2033年以降も稼働を続ける予定だ。
建設資金に関してはひとつの企業が独自に行うのは考えられないので、政府が共同出資者となる。またゼーランド州、ボルセーレ市と周辺地域の代表は、フィンランド、ポーランド、フランス、チェコそして英国などの原発保有国を調査訪問している。

オランダ原子力発電と放射能安全管理局