空港混雑で航空機を避け、国際列車利用客急増

来週からオランダの夏休みが始まり、国内外の旅行へ出かける人が増えている。この夏は例年と異なり列車を利用する人が目立つ。国内を走る列車の利用客はコロナ前ほど増えていないが、国際列車は満席というケースが多い。

オランダ鉄道インターナショナルによれば、6月の予約は372,000枚チケットとコロナ前の2019年の同月と比較して30,000枚多い。パリ行きのタリス、ベルリン行きのインターシティ、そしてロンドン行きのユーロスターの予約が増えている。とくにロンドン行きに関しては需要が急増しているため、9月から朝の便をもう1本増やすと決定した。

列車旅行の行き先として人気なのは、アントワープ、ブリュッセル、パリである。このほか今年からウィーン、ミラノ、コペンハーゲンへの列車旅行が注目を浴びている。また、欧州全土を旅行できる「インターレイルパス」の利用も増加している。とくに、インターレイルパス50周年記念で割引チケットが売り出されたので、ここ数週間このチケットを買い求める人で長い列ができていたという。

列車旅行でもうひとつ人気なのが「グリーン・シティ・トリップ」と呼ばれる寝台車で行く旅行だ。オランダからベニス、ウィーン、コペンハーゲンに向かう寝台車である。今年の夏はすでにほぼ満席だという。

飛行機での旅行は安いし速い。しかしこのところの空港での混雑とストレスを避けて余裕のある列車旅行を選ぶ人が増えている。また列車旅行ならではのゆったり感を楽しむ人や、環境問題を考え航空機を避ける人が多いという。ただし列車旅行は高いため、NSは数ヶ月前の早めの予約や人気がそれほど高くない行き先の予約を勧めている。

NS International