コロナウィルス、拡散に対しオランダの対策は?

中国湖北省の広大な省都である武漢市内から発生したコロナウィルス感染症。肺炎・発熱・呼吸困難などの症状がみられているという。1月22日現在に9人の死亡が確認され、数百人以上が発症していると伝えられている。感染は中国の外にも広まっている。

中国の新年休暇が始まり、多くの人が海外に渡航するが、オランダにこのウィルスがやってくる危険はあるのだろうか。オランダ国立衛生研究所(RIVM)によれば、その可能性はあまり高くないという。このウィルスが動物から人へ感染するのか人から人へ感染するのか、まだ明らかにされていないからだという。

エラスムス大学病院のウィルス学者であるコープマンス教授は「このウィルスはSARSウィルスに似ている。SARSは動物から人へ、そして人から人へと感染したが、拡散は限られていた。」とし、危険性がそれほど高くないと見ている。RIVMは、中国への渡航を控えことはとくに必要ないが、動物がいる市場付近には近づかないほうがいいと提言している。

米国では中国人渡航客を空港で検査しているが、オランダのスキポール空港ではこの措置は行われない。武漢からの直行便がないというのがその理由だ。そのうえ、検査(スキャン)しても感染しているかどうかは突き止められないという。コープマンス教授は、このウィルスの調査・研究はまだ初期段階なので的確な提言はまだ出せないと述べている。