オランダの教会やイスラム寺院がグリーンに(環境に配慮)

オランダの教会やモスク(イスラム寺院)が環境保全に乗り出した。十字架を形どったソーラーパネルを屋根につけたり、プラスチックごみを再生してマリア像を作るなど、環境意識が強い教会やモスクが増えている。昨年、「緑の教会運動」からグリーンラベル(環境に優しい認定)を得た教会とモスクは130に上る。グリーンラベルが与えられている教会やモスクは、エネルギー消費を最小限にすることに努めるだけでなく、信者にも環境を重視した持続可能な生活を送るよう説いている。

この「緑の教会運動」を始めたのは、TEARと呼ばれる貧困と不正の撲滅を目的とした教会の団体である。教会の屋根にソーラーパネルをつけたり、内部に断熱材をつけたり、電球をLEDランプに替えるなどを推進している。「緑の教会」と名付けられてはいるものの、この運動には12のイスラム教のモスクも参加している。オランダイスラム協会はこの協会に属する147のモスクを2年以内にすべて環境に優しいものにしたいし「イスラム教は人類と地球そしてすべての生き物を慈しむこことが大切だとする宗教。」と説明している。
「緑の教会運動」は、すべての宗教において「きれいな空気と健康な食品を求めていることに違いはない。」と、ユダヤ教や仏教のコミュニティへも参加も促している。

また教会が太陽光パネルなどでグリーン・エネルギーを生産するなら、余剰電力を近隣の家にも送電できる可能性もある、とオランダの科学技術研究機関TNOが具体的な調査も始めている。(画像:プラスチックごみでできたマリア像、Zwolleのドミニカン教会)