オランダ人は裕福に。個人資産10%増大、とくに北ブラバントの農家b

オランダ人で家を持っている人は不動産価格の上昇で資産価値が大幅に上がっている。賃貸ではなく持ち家に住む世帯は全体の約半数だ。中央統計局(CBS)の統計によれば、2016年平均で資産価値は2万2千ユーロと10%上昇している。ただし持ち家のない世帯を含めると資産上昇は2015年と同じ比率にとどまる。

資産合計が100万ユーロ(約1億3000万円)を超えるミリオネアの数は9000人から16万7000人へと大きく増えている。資産合計が一番高いのはラーレン(Laren)。このほか、北ブラバント州には多くの「金持ち」村が存在する。資産家が多い市町村トップ10のうち6市町村がなんと北ブラバント州にあるという結果が出ている。一般の人には馴染みが薄い、オイルスホット(Oirschot)、ヒルファーレンベーク(Hirvarenbeek)、アルフェン・ハーム(Alphen-Chaam)といった村である。北ブラバント州には裕福な農家が多いのがこの背景にある。農場や機械といった資産が少なくとも簿上では価値を押し上げている。ここでは労働人口の5人に1人が農業従事者である。

これに対し都市部の住民の資産合計は下がっている。とくにロッテルダムでは1900ユーロも下がっている。アムステルダム、ユトレヒト、ハーグでも同様に資産の下降が目立つ。都市部では生活保護を受けている人、若者、移民が多いため、不動産価値の上昇にもかかわらず全体では資産合計は減少している。