S&P、オランダの格付けを引き下げ
格付会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、オランダの長期ソブリン格付けを「AAA」から「AAプラス」に引き下げた。格付け見通しは「安定的」。成長見通しの悪化と国民一人当たりの生産成長率が、同じように高水準で経済が維持されている他国の水準を継続的に下回っていると指摘した。「安定的」な見通しは財政赤字削減に対する政治的な合意があることに基づく。
この格下げに対しオランダ財相のダイゼルブルーム氏は「もちろんショックである。ただ金利への影響が出るとは思わない。オランダはそれでも最も経済的に安定した国に属することは変わりない。」と発言している。
なお、ムーディーズ・インベスターズ・サービスとフィッチ・レーティングスはオランダを引き続きトリプルAとしている。
S&Pによるオランダの格下げを受け、ユーロ圏で最上級の格付けトリプルAを維持している国はドイツ、ルクセンブルク、フィンランドのみになった。