乗り捨て自由のレンタル自転車、住民の反感から規制へ

エアBnBやウーバーといったシェアリング・エコノミー、オランダでは自転車にも波及している。乗り捨て自由のレンタル自転車は、アムステルダムやロッテルダムで旅行者に人気だ。これまでは、レンタサイクル店で借り、使用後同じ店に返却するというのが当たり前だったが、最近ではアプリを使い自転車をピックアップし、好きな所に乗り捨てることができる方式が増えている。アムステルダムでは地元のFlickBike、外国資本のoBikey, Donkey Republicなどが勢力を競っている。レンタル価格は30分あたり50セントからと安く、すでに数千台が出回っているという。

しかし、市内では既存の自転車置場も足りないだけでなく、駐輪禁止の場所へ乗り捨てて行かれ迷惑だと、住民の反感を買っている。怒った住民レンタサイクルをゴミ捨て場に持っていき「ご自由にお持ち帰りください。」という表示をするという事件も起きている。アムステルダム市は今月2日、一部の地域でのレンタサイクル乗り捨てを禁止すると発表した。しかし、レンタル会社との交渉はまだ行われていない。市内だけで80万台の自転車があるなか、20万台が放置されている。放置自転車は問題化しており、乗り捨てレンタサイクルがこれに加わるとさらに混乱が生じるのは目に見えている。レンタサイクル自体は違法行為ではないが、法的な規則がまだ整っていないうちに急速に広まってしまった。市はこれから規制整備を行うという。

FlickBike