オランダでバックフィーツ(前荷台付き自転車)戦争?

自転車の前の部分に大きな箱がついた自転車バックフィーツ(Bakfiets)は、複数の子供を乗せて移動するのにオランダで大人気である。バックフィーツ(カーゴバイク)は、もともとは荷物運搬用に利用されていたものだが、改造を重ね子供の移動に使われるようになった。この子供運搬用バックフィーツのマーケットリーダーであるバブー社(Het Amersfoortse Babboe)が、競合のヨーロッパ・サイクル社を相手取って訴訟に出た。ヨーロッパ・サイクル社の「トロイ」の形状がバブー社のものに酷似しているというのが訴状である。

オランダでは前部に大きな箱型荷台をつけた自転車は年間数千台売れており、その形状もいろいろ。単なる箱型のものからフードトラックのミニ版まで千差万別である。しかし、バブー社によれば、「トロイ」はフレーム構造からデザインまでバブー社の模倣なのだとか。

バックフィーツはアクセサリーなしで1000ユーロ(約12万円)と高価で、さらにオプションを追加するとかなり高額になる。所有者の多くは市街の高級住宅地域に住む若い人たちで、アムステルダム南地区やロッテルダムのヒレガースベルグ地区で多く見かける。

2008年に製造開始したバブーは、アジアで組み立てパッケージを製造し、オランダで組み立て販売という方法で、これまでの手作り高額製品よりも安い価格で提供している。これに対しヨーロッパ・サイクルはトルコの自社工場で製造、さらに低価格で販売している。

バックフィーツ