感染者増加にもかかわらず、コロナ規制への信頼が揺るぐ

昨日1日のコロナウィルス検査陽性者数は5048人と過去1週間の平均を多きく上回った。しかし12月からの全面ロックダウンと夜間外出禁止令といった政府のコロナ対策規制に、オランダ国民に嫌気がさしている。これまでは我慢を重ねてきたが、一昨日のアムステルダムの公園での大混雑に見られる若者の憤りや、倒産に直面する飲食業の不満が一気に噴出してきている。世論調査によれば、政府のコロナ規制に賛成する人は5人に2人。

ただし国立衛生研究所(RIVM)の調査によれば、不満はあるものの実際には規制はよく遵守されているという。ただし、92%が夜9時の門限を順守していると答えているが、この措置が役立つと考えている人は調査対象者の42%だけ。1日にひとりだけという訪問規則の遵守は低下しており、ときには複数の人を招く人もいる。つまり規制は遵守するが、これに対する懐疑は大きい。

先月解散したルッテ内閣(現在暫定内閣)に対する不信感も増加している。対策の根拠が不明であることや、負担が公平に分配されていないことに不信感を抱く人が増えている。さらにワクチン政策にも批判的な人が多い。これまでコロナ対策に対し社会的利益を慎重に検討していると考えている人が69%いがが現在では48%に下落している。
調査を行ったRIVMは、規制が長引けば長引くほど、政府規制への信頼は揺るぐものと見ている。