オランダ、賃貸物件ますます不足

平均所得層の人々にとって、自由市場賃貸物件を借りることはますます困難になっている。これは、需要が大きく供給が少ないため、そして家賃がさらに高騰しているためである。
先月の自由市場賃貸物件の平均家賃は月額1,730ユーロ(家具なし)であり、前年同期比で約8%の値上がりであると賃貸プラットフォームParariusが報告している。
同社によれば、多くの貸主は月額家賃の少なくとも3倍の総収入を要求している。この条件を満たすには、平均的な賃貸物件を借りるために約5,200ユーロの収入が必要であり、これは平均所得を大きく上回る。
賃貸住宅の需要が非常に高いことは、物件への関心を示す人数からも明らかである。物件が空くと、平均して42人が申し込みを行う。特に月額880~1,166ユーロの中間価格帯の賃貸物件では、その数がさらに2倍に達する。
若者の住宅市場での困難
若者は住宅市場においてますます苦しい状況に置かれている。収入が不十分で家を購入できず、低所得者用のソーシャルハウスは長い待機時間のため利用が困難である。
その結果、若者は民間賃貸市場に依存するしかないが、ここでも物件の供給が減少している。Parariusの調査によれば、提供される賃貸物件の数は昨年同期と比較して40%も減少している。
貸主が物件を売却する背景
賃貸物件の減少は、住宅賃貸に関する規制が厳しくなったことに起因している。近年、譲渡税が引き上げられたり、家賃の値上げが制限されたりしている。
これにより、多くの物件所有者が物件を採算が取れる形で貸し出せなくなっていると不満を抱いており、一部は物件を売却する決断をしている。
アムステルダムにおける家賃の下落
全てが悪いニュースというわけではない。データによれば、アムステルダムでは家賃がわずかに下落している。昨年同期と比較して、同市では1平方メートルあたりの家賃が2.8%減少した。他の大都市では依然として家賃が上昇しているが、以前ほどの急激な上昇ではない。