オランダのインフレ、他の欧州諸国より高く
12月、欧州の多くの国でインフレーションが上昇したが、特にオランダでは物価上昇が目立って高かった。欧州統計局(Eurostat)によれば、オランダの12月のインフレーション率はEU平均の2.4%を大きく上回る3.9%であり、クロアチア、ベルギー、エストニアに次ぐ高水準である。オランダ国内での独自の計算方法では4.1%とさらに高く、エネルギー、食品、サービスの価格上昇が特に顕著であった。
一方で、オランダの失業率は3.7%とEU平均の5.9%を大きく下回り、経済成長率も他国に比べて良好である(2024年第3四半期で0.8%成長、ベルギー0.3%、ドイツ0.1%)。こうした要因は国民経済においてある意味ポジティブな要素ではある。
しかし、欧州中央銀行(ECB)の目標であるインフレーション率2%には依然として届かず、金融政策の調整が引き続き議論されている。12月にはECBが金利を引き下げたが、これが経済を刺激する一方でインフレを助長する可能性もある。1月末に予定されているECBの政策決定が注目されている。