医者、美容室、レストランなどで予約に現れない人増加、デジタル化のせい?

最近ホームドクターや美容室そしてレストランに予約を入れても、実際に来ない人が増えている。このノーショーに頭を悩ましている医者やレストランが多い。このため予約をとっても来ない人には罰金を課すシステムを取り入れるところが増えている。「予約のデジタル化で人との約束だということを忘れがちなのか」と懸念する向きもある。

最近では予約時に予約金を課すレストランも少なくない。歯科医や美容室でもノーショーには罰金を課すところが増えている。前もって罰金があると知らせることで、予約を忘れないようにするのが目的だ。

さて、なぜ予約を忘れる人が多いのか? 忙しすぎてスケジュールが一杯であることも理由に上げられる。忙しいので何もかも最初に予約を入れてしまって、結局行けなくなってしまう。あるいは責任を忘れてしまうという社会全体の現象という説もある。またデジタル化がやり玉にあがることもある。昔は予約は電話で行っていたが、今ではオンラインが当たり前になっている。

オンラインでの予約は非現実的なイメージがあり、真面目に捉えないという人もいる。そう、オンラインデートサイトでのゴースティング(蒸発)のようなもので、突然連絡が途絶えるというやつだ。最近ではビジネスの世界でもメールのやり取りが突然止まったりすることもあるらしい。毎日数百通のメールを受け取る人はすべてのメールに対して敬意を払うことができなくなる。

人はコミュニケーションの自動化によって、向こう側にいる人のことを忘れがちになる。レストラン予約をオンラインで行うと、電話で「窓際のテーブルをお願いします。」というような予約を取るときよりも(忘れてもいい)自由度が高まる気がするらしい。それで予約をすっぽかしてしまうという事が起きる。

オンライン上での行動は、目を合わせて話したり、電話で話すのと違ったものになるとデジタル・エチケットの著者アーロン・ミルック氏は書いている。コミットするという感覚が薄いのだという。