【お天気コラム】春の3Kとは?
春らしい日が増えてきましたが、そんなときに気をつけたい「春の3K」をご存知でしょうか?
これは「花粉、強風、乾燥」の頭文字を取ったもので、日本の天気予報で度々使われる言葉です。春の陽気を邪魔する厄介な「春の3K」ですが、どうやらオランダの春にも当てはまりそうです。
オランダ春の天気の特徴
まずは「花粉」。スギやヒノキがないオランダで、花粉症を引き起こす原因の一つはシラカバ。花粉飛散シーズンは例年4月上旬からですが、Weeronlineによると今年は季節先取りの暖かさの影響で、例年より早くすでに3月から花粉が舞い始めているそうです。これからますます飛散量が増えていきますので、花粉症の方は対策を急ぎましょう。
次は「強風」。
オランダで最も風の強い日が多いのは冬ですが、2番目は春です。冬ほどではないものの、春も引き続き強まる風には注意が必要です。
最後は「乾燥」。
オランダでは春に雨の降る日が最も少なくなります。晴天に恵まれる気持ちの良い季節ですが、気をつけたいのが火災です。特に「乾燥」と「強風」が重なる春は危険性が高まります。空気が乾燥して着火しやすく、加えて強風により燃え広がりやすくなります。
オランダと日本で異なる「火災シーズン」
「火の用心、マッチ1本火事のもと」の掛け声と夜回りは日本の冬の風物詩でした。冬に行われていた理由の一つは、日本では冬から春にかけて空気が乾燥しやすく、この季節が日本の火災のシーズンであるためです。
一方、オランダでは春から夏にかけて空気が乾燥するため、春と夏が火災シーズンとなります。日本とは時期が異なるオランダの火災シーズンはまだ始まったばかりです。火の取り扱いにはくれぐれもお気をつけください。
参照
https://www.weeronline.nl/nieuws/18-3-2024-berkenpollenseizoen-extreem-vroeg-van-start
プロフィール
竹内青空(たけうち あおぞら)
徳島県出身。2021年よりデン・ハーグ在住。インスタグラム(@aozora_takeuchi)でオランダの天気や生活について発信中。日本ではウェザーニューズに所属して気象原稿作成やラジオの気象情報を担当、千葉テレビでも気象キャスターとして出演していました。