ウィルダース氏、首相断念か

オランダで昨年11月に行われた総選挙で圧勝した極右「自由党(PVV)」のヘルト・ウィルダース党首は13日、新政権で首相にならない意向を示した。昨年11月にこの党が第一党として総選挙で圧倒したときには、欧州を震撼させたという経緯がある。11月から連立政権の組閣のため、ウィルダース氏が率いる自由党(PVV)そして中道右派の「自由民主国民党(VVD)」、中道派新党「新社会契約党(NSC)」、中道右派「農家市民運動(BBB)」の右派4党で交渉が続けられていたが、NSC党のオムジヒト党首ががウィルダースを嫌い交渉を途中で抜けるなど、難航していた。

このためウィルダース氏が譲歩し、首相にならない代わりに上記右派4党での連立政権を樹立する旨を発表した。PVV党は、反イスラム、反移民、反EUを掲げる極右政党だ。

しかしながら、14日午前中、ウィルダース氏は総選挙でトップとなった党の党首が首相にならないのは不当だと意を翻した。PVVの党員は木曜朝、「ひどい話だし、不当で、憲法上間違っている」と怒りを込めて語っている。しかしながら第一党が首相の座を選ぶのが一般的ではあるが、それは権利ではない。おそらく交渉はまだ続きそうだ。