EU委員長、ウィルダース氏とルペン氏をプーチンの友人だとし非難

昨年の総選挙で第一党となった極右PVV党首のヘルト・ウィルダース氏とフランス右翼ポピュリスト国民党のマリーヌ・ルペン氏は、EUの破壊を目論むロシアのプーチン大統領の友人であると、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は月曜日、ベルリンで警告した。

フォン・デア・ライエン氏は、6月の欧州選挙は欧州の民主主義、法の支配、平和を維持することが目的だと強調。欧州委員長がEU諸国の政治家を厳しく批判するのは異例だ。

ウィルダース氏が率いるPVV党は、反移民、反EU政策を打ち出し今回の選挙で大勝している。欧州の他国でも極右政党が台頭し欧州議会の議席争いで大幅な躍進を遂げていることに対し、フォン・デア・ライエン氏は懸念を表明した。

このドイツ人政治家はほとんどの政府指導者に人気があり、史上初の女性委員長に就任した2019年よりも欧州議会での人気は高まっている。フォン・デア・ライエン氏は、欧州の価値観を守ることに加え、競争力のある経済と安全保障が新たな任務の主要テーマになると述べている。

同氏は次期委員会で国防担当の特別委員の設置を望んでいる。これにより、加盟国に軍事装備の共同開発と購入を奨励するなど、欧州の防衛産業が強化されるはず。来週、欧州委員会はこれに向けた第一歩の計画を提示する予定だ。