リンブルフのデザート菓子、原産地名称保護に

オランダとベルギーにまたがるリンブルフ地方の名産物であるフラーイ(Vlaai)というケーキが原産地保護指定の対象になった。原産地名称保護制度とは、食料や農産物に関するヨーロッパの制度の一つで、農産物や食品の原産地名そのものを独占的・排他的に利用できる権利を保護する制度である。例えばイタリアのパルマで製造するパルマハム、フランスのシャンパーニュ地方で作られるシャンパン、オランダのゴーダチーズなどがある。

リンブルフのフラーイは、リンブルフ(オランダ南のLimburg)地方で作られていることが条件だが、そのほかにも、新鮮であること、黄金色に焼き上がっていること、直径10−30cmであることが必須である。また、焼き上がったケーキの底の厚さは1cm以下でなけれならず、中に入れるのはフルーツ、ライスプディング、クリーム、チーズ、砂糖と卵など。さらに冷凍をしてはならず、生クリームも使わない。

保護指定は1月22日より有効となる。リンブルフ州でフラーイを製造するパン屋あるいはケーキ店は、リンブルフ以外で製造されるフラーイ風ケーキと区別したいという。伝統的なリンブルフパイとは作り方が大きく異なるにもかかわらず、多くのパイが現在ではリンブルフ産として販売されている。