セルフレジによる盗難、利益を大幅に圧迫

スーパーマーケットのユンボ(Jumbo)は、セルフレジでの盗難が増えていると発表した。売上の約1%が万引きやセルフレジで盗まれており、金額は1億ユーロを上回るという。ユンボのファン・フェーン社長によれば、盗難は昨年60%も増加しているという。「この1億ユーロで値引きができれば顧客には得なはず」だと同社長。

今年は万引きや盗難を防ぐための新システムが導入されるという。防犯カメラを増やすなどのほかに、報酬制度も導入する意向だ。例えばすべてをきちんとレジでスキャンした人には、割引が適用されるなどである。

同スーパーで一番多く盗まれる商品は、鶏胸肉、肉、魚、コーヒー、化粧品だという。

ユンボが昨日発表した昨年の売上は110億ユーロと一昨年の7.3%増。利益の数字は後日発表されるが、ファン・フェーン社長は2023年にはほとんど利益が出ないだろうと予想し「残るのは1%未満」だとしている。つまり、盗難額が利益とほぼ同じなのだ。

2023年、同社はコストの急増に直面した。インフレに伴う賃金の上昇などが原因である。これに盗難が加わると利益がますます圧迫される。2024年もこの傾向は続きそうだと同社は見ている。