廃棄素材を使ったデザイナー、ファッション賞受賞

29日ファッションデザイナーのモハメッド・ベンチェラル氏がアムステルダム国立美術館にて文化基金よりモード奨学金を受賞した。同氏はファッション分野では最も重要な賞を受けた12人目となる。

ベンチェラルはクラシックでシンプルでありながら非常にユニークなデザインを展開している。何よりもユニークなのは素材がすべて工場などで余った材料を使っていることだ。例えば車のシートに使われる布地などインダストリアルなものにも目を向けている。始めた当初はお金がなかったことで余って捨てられていた素材を使っていたが、その後もすべて同様な素材で服を作り上げている。また彼の服は3次元的でまるで彫刻のようだと評されている。

ベンチェラルはオランダ国内よりも海外でまず有名になった。シャロン・ストーンやアリシア・キーズなどが顧客リストに入っている。2020年にはボーグ・アラビアのファッション賞を受賞、その後カタールやドバイでも各種の賞を受賞している。彼のデザインは中東で特に好まれるという。

オランダのマキシマ女王も彼のファンで昨年の予算案発表の王子の日にも彼のドレスをまとっていた。このほか今年の初めに日本を訪問したヨルダンのラニア王妃も彼の服を着ている。