オランダの自転車販売台数減少を続け、過去30年で最低に。ただし売上高は過去最大。

自転車王国オランダでの自転車販売台数(2016)が1987年のレベルまで落ち込んだ。ただし、売上高は過去最大。この背景には高齢化に伴い「電動自転車」の販売台数が激増していることがある。

2016年の自転車販売台数は92万8千台と2015年の5.7%減と、30年以来最低。2007年に140万台を記録して以来、ずっと下降を続けてきた。しかし販売高をみると4.2%増加し、約9億3700万ユーロと最高値を記録している。この記録に貢献しているのは価格が高い電動自転車の需要の増加である。電動自転車は全販売高の約57%を占めている。
電動自転車の増加のおかげで、自転車の平均小売価格は1000ユーロを超えた。2015年には914ユーロ、2007年には600ユーロだった。

調査を行ったRAI連盟とBovagは、企業がもっと自転車の利用に積極的になってほしいと述べている。そのために、次期政府が企業の自転車利用に税制上メリットになるような規定を設けることを期待。2015年までは企業に対する自転車規定があり従業員の自転車の利用による税控除があった。しかしこれが廃止されて以来、家から会社まで通勤利用をする人が減っているという。