オランダ世帯の投資資産、2025年は7.8%増 トランプ関税や仮想通貨暴落の波乱を克服

2025年のオランダにおける世帯保有の投資資産価値は、前年比で7.8%増加したことが分かった。オランダ中央銀行(DNB)は統計結果公表に際し、「良好な運用成績の年だった」との見解を示した。一方で、金融市場全体としては極めてボラティリティ(価格変動)の激しい一年となった。 

波乱の金融市場:トランプ関税とビットコインの急落

2025年の市場を振り返ると、春先に米国のドナルド・トランプ大統領が広範な輸入関税措置を発表したことで、世界の株式市場は大きく動揺した。また、暗号資産市場では10月にビットコインが過去最高値を更新したものの、その後は急激な暴落に見舞われた。 

しかし、オランダ世帯の投資ポートフォリオは、こうした市場の混乱による打撃を最小限に留めた。投資資産総額は8%近く伸長して2,043億ユーロに達し、昨秋には史上初めて2,000億ユーロの大台を突破した。 

投資行動の変化:年末の利益確定と年初の集中投資 

年間の動向をみると、2025年末には多くの世帯が証券、特に上場株式の売却を進めた。一方、投資活動が最も活発だったのは1月で、主に投資信託への資金流入が目立った。 

資産価値上昇の要因を分析すると、全体の9割が株価の上昇によるものだった。トランプ政権による「関税騒動」の後、市場が回復基調に乗ったことが大きく寄与した。残りの1割は、個人による新規の資産購入が押し上げた形だ。

依然として根強い貯蓄志向 

投資資産が2,000億ユーロを超えた一方で、オランダ人の伝統的な貯蓄志向は依然として根強く、貯蓄口座の残高は5,290億ユーロにのぼる。また、決済用口座にも1,090億ユーロが預けられている。 

大手銀行の預金金利が1%から1.5%に留まる中、預金によるリターンは投資に比べて極めて限定的だ。しかし、激動の市場環境下において、リスクを避けた預金者たちは、投資家に比べて穏やかな夜を過ごすことができたようだ。