オランダ、ビール販売量減少。クラフトビールは好調

天候の影響なのか、それともビール醸造業者が主張するように酒税やその他の税金のせいなのか、オランダではビールを飲まない人が増えている。昨年、ビールの総販売量は3.4%減少し、1,120万ヘクトリットルとなった。

どの種類のビールも、どの販売網でも販売減少を免れなかった。飲食店での提供量は1.1%減り、卸売業者を通じた販売は5.7%減少。スーパーでのビールの購入も4.3%減り、ケース、瓶、缶の販売が落ち込んだ。

オランダの主要ビールメーカー(ハイネケン、ABインベブ、グロルシュなど)が加盟するオランダ醸造組合によると、2024年前半にビール販売の落ち込みが特に大きかった。「税金と酒税の引き上げ直後で、それが影響しているのは間違いない」。しかし、年が進むにつれ状況はやや持ち直した。「飲食店はまだ比較的健闘している」と、業界関係者は述べている。

ピルスナーが再びシェアを拡大
ビール全体の78.2%(870万ヘクトリットル)を占めるピルスナーは、依然として圧倒的に人気があり、わずかにシェアを回復している。ここ数年は逆の動きが見られたが、最近は再び勢いを取り戻しつつある。一方で、これまで伸び続けていたノンアルコールビールの成長は止まり、その販売量は2.7%減少した。

IPAが勢いを増す
ビールの種類別では、スペシャルビール(クラフトビール)が最も落ち込みが少なく、わずか0.7%の減少にとどまった。ピルスナーに次いでよく飲まれるビールとなっている。

「クラフトビールの中では、いくつかの変化が見られる」と醸造業者は語る。特にIPAの人気が高まり、販売量は13.6%増加。トリプルビールも2.7%増加した。ブロンドビール、グーズ、クリーク、フルーツビールも0.5%増とわずかに伸びている。

一方で、2023年に好調だったホワイトビールは人気が急落し、販売量が5.2%減少。これについて、醸造業者は「天候の影響が大きい」と分析している。