大西洋のメキシコ湾流の弱体化で、長く寒い冬。将来的には食糧不足も
大西洋のメキシコ湾流(AMOC)の弱体化、あるいは崩壊の可能性が科学者たちの間で長く懸念されている。オランダ気象研究所(KNMI)によると、もし崩壊が起きれば、ヨーロッパでは冬が非常に寒くなり、夏は乾燥が進むと警告している。
メキシコ湾流は、南大西洋の暖かい海水を北へ運ぶ「輸送帯」の役割を持ち、現在の気候システムの安定に不可欠である。オランダの比較的温暖な気候もこの海流のおかげなのだ。
AMOCが弱まると、春から夏にかけて降水量が減り、蒸発量が増える。メキシコ湾流によって運ばれた暖かい海水が蒸発し、その水蒸気が周辺の降雨をもたらしているためだ。この変化によりヨーロッパ全体で深刻な乾燥が進むと予測されている。
もしAMOCが完全に停止すると、冬季にはヨーロッパが著しく冷え込み、寒い冬や激しい冬の嵐が増加する恐れがある。KNMIとユトレヒト大学の最新研究は、この海流の弱体化・崩壊が大きな影響を及ぼすことを示している。オランダも例外ではなく、乾燥化が進むことが予想されている。
現時点でゴルフストリームが完全に止まるかは不確かだが、1.3度の気温上昇に伴い、すでに流れが遅くなっている科学的証拠が増えている。
研究によると、気温が2.9度上昇した場合の降水不足は約9%だが、AMOCが崩壊した場合は34%に急増し、乾燥はほぼ4倍に拡大します。気温上昇は2.9度から1.6度に抑えらるが、乾燥の影響が非常に大きくなる。
ヨーロッパ全体で降水量が大幅に減少し、特に南欧で顕著な乾燥と長期の干ばつが頻発する見込みだ。これにより、農作物の収穫量減少や水資源管理の問題が深刻化すると研究者は警告している。
メキシコ湾流の崩壊はヨーロッパだけでなく世界的な影響をもたらし、地域によっては極端に寒い冬、他地域では異常な高温や砂漠化が進む。世界的な降水パターンの変化は食糧生産に深刻な影響を与えるため、専門家はこのの崩壊防止が急務だと強調している。