新人や中間層、住宅購入に政府補助金

オランダでは低所得者層は政府からの補助金によるソーシャルハウスに住むことができる。しかし、仕事を始めたばかりの若者や中間所得層の家族は住居を購入できずに、高い家賃の賃貸住宅に住まざる得ない状況だ。これが今後、新築住宅の購入に際して政府の補助金が出ることになり、購入が少したやすくなる。政府は4億ユーロの予算を計上した。

4億ユーロで「手頃な不動産購入ファンド」基金が設立される。仕事を始めたばかりのスターターや年間収入が40,000から65,000ユーロの世帯は、新築不動産購入の際に最高75,000ユーロの割引が適用される。これにより、280,000ユーロ程度のアパートや家族用住宅が購入できるようになる。

購入後、住宅を売却する際にはこの補助金は返済しなければならない。さらに差益の一部も返済の必要がある。この返済金をもとに、基金はさらに別のスターターや家族を支援する。不動産価格が下がった場合には、返済金額も下がるという仕組みだ。

不動産価格の高騰と金利の上昇で、中間所得層は住居の購入がますます難しくなっている。そのため、高額の賃貸住宅に住まざる得ない。現在、オランダ全土の住宅価格平均は約400,000ユーロ。
政府は不足する住宅にも対処するため、2030年までに1500軒から5000軒の新築住宅建設を計画している。