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本日内閣総辞職でルッテ第3内閣終焉か?
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託児給付金スキャンダルとコロナ危機で政府は崩壊の際に立っている。本日中にも内閣総辞職が決定する可能性が高い。労働党のアッシャー党首が木曜日にこの託児給付金事件の責任をとり辞任したことを受け、おそらく本日金曜日には総辞職が決定するだろう。コロナ危機真っ只中、そして総選挙2ヶ月前の総辞職でオランダの政治は混乱に巻き込まれるのだろうか。

ルッテ首相はまだ(15日朝現在)正式な会見は行っていないが、野党からの辞任の呼びかけが高まっている。社会党と緑の党はルッテ首相はアッシャー氏の足跡をたどって「辞任しなければならない」と声を上げている。

この託児給付金スキャンダルとは、託児給付金を受け取った約26,000人の親が、税務署から不当に請求していたとして2013年から2019年の間、返金と罰金を迫られたもの。実際には不当請求ではなかったことが判明したが、この返済により経済的に困窮しただけでなく、詐欺犯罪者として登録されるという不当な扱いを受けた。責任は税務当局にあるものの、これを見過ごしていた政府に責任があるとして、総辞職を迫られている。


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オランダ内閣総辞職
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ルッテ第3次内閣は、託児給付金問題で数千におよぶ家族(26,000人)に対し不当な返金請求と犯罪者としてのレッテルを貼ったという批判を受け、本日総辞職することになった。「税務当局、政治家、裁判官、そして公務員がこれらの家族に対し不当に苦しみを与えた。無実の人々が犯罪者扱いをされたことで人生を狂わせた。」とルッテ首相は記者会見で語った。不当な返金請求を受けた人の多くが移民やその家族で、今回の事件で精神的な苦痛のみならず、金銭的な困窮を強いられていた。中には税務署から48,000ユーロもの請求を受けただけでなく、他の社会保障金支給も打ち切られる人もいた。

ルッテ首相は、国会から自転車で国王による総辞職承認を受けるためハーグの王宮に向かった。(写真 BBC)

現在の政府は3月の総選挙まで、コロナ対策を実施するために、暫定内閣としてそのまま残る。ただし、今回の事件の直接の責任者であったヴィーベス(Wiebes)経済大臣は辞任した。

オランダ、第3次ルッテ内閣発足
連立4党からなる第3次ルッテ内閣が26日公式に誕生した。新内閣では新規に15人の大臣と8人の副大臣(次官)が任命された。3月の総選挙から7ヶ月という史上最長の連立交渉を経た新内閣形成が、26日の国王による任命式で公式に開始したもの。
連立政党は、ルッテ首相の率いる自由民主党(VVD)、キリスト教民主党(CDA)、民主66党(D66)そしてキリスト教連盟(CU)の4党で、右派中道の路線を行くとみられる。

今回の内閣の閣僚は以前よりも女性が減ったが、それでも9名。年齢も40代と50代と若い。内閣の顔ぶれは以下のリンクで。

オランダ司法大臣引責辞任、ルッテ内閣の弱体化に拍車
総選挙を7週間後に控え、オランダのルッテ内閣の有力メンバーであったファン・デル・ステュア司法大臣が木曜日辞任を表明した。ルッテ政権の弱体化に拍車をかけるものとなった。

2001年に起きたドラッグ・ディーラーとの司法取引に関する情報隠蔽問題で、同大臣は国会での答弁中、自ら退任を表明したもの。ドラッグ王の名を持つケース・ヘルマンが、司法取引の代償に非課税で200万ユーロ(2億円)を受け取ったことを巡り、2015年から司法大臣、副大臣が退任している。ファン・デル・ステュア氏はこれで3人目。

同司法大臣の辞任は、3月15日に計画されている総選挙をひかえ、ルッテ首相の率いる中道右派の自由民主党(VVD)に打撃を与えることは必須だ。野党からの批判は高まっており、とくに極右ウィルダースの自由党(PVV)はこの機に乗じ、ルッテ政権に対する徹底的な攻撃を開始。極右PVV党の支持率はさらに高まりそうな気配である。

オランダ、司法取引による問責決議、内閣退陣をぎりぎりで免れる
16日夜に行われたルッテ首相と他の2人の大臣に対する問責決議投票で、オランダ政府はぎりぎりで不信任による退陣を免れた。テイフェン取引(Teeven)と称された麻薬王に絡んだ一連のスキャンダルをルッテ首相らが蓋をしメディアに歪曲した情報を出していたことで、野党が問責決議案を提出していた。

このテイフェン取引とは、前司法副大臣であるフレッド・テイフェン氏が検察官であった2000年当時に麻薬王ケースHと巨額な司法取引をしていたもの。この事件でこれまでに、このテイフェン副大臣のほか、オプステルテン司法大臣や下院議長であったファン・ミッテンブルグ氏も退任を余儀なくされていた。先週、特別委員会がこの取引について調査を行った結果の報告書が発行された。この報告書を元に議会で問責決議案が討議されたもの。

野党はこの報告書の内容をルッテ首相が隠していたと追求。これに対しルッテ首相は隠蔽を否定するが、早い時期にテイフェン氏とのやり取りの内容を公表すべきであったと陳謝した。2000年、検察は麻薬王ケースHを逮捕し、税当局が470万ギルダーを没収するが、これを返却する見返りに犯罪組織に関する情報を提供させていた。

ルッテ首相は国会答弁で「13年間の政治家人生において最も厳しい場面に直面した。」と述べている。