NATOルッテ氏の対応にトランプ大統領不満

NATOのトップである元オランダ首相のロッテ事務総長は、欧州のNATO加盟国に対する米大統領トランプの批判に対し、ほとんど反論を行わなかった。ルッテ氏は水曜日にワシントンを訪問し、トランプ氏の失望を理解できると述べた。

米大統領はここ数週間、欧州の同盟国がイランとの戦争に全面的に参加していないと繰り返し不満を表明してきた。彼は欧州側の批判や、自国の領空や軍事基地の使用を拒否したことに苛立ち、米国はNATOを離脱した方がよいのではないかと公然と疑問を呈した。

NATOは、加盟国のいずれかが攻撃を受けた際に互いに支援するための組織であり、世界の他地域での軍事作戦を支援するためのものではない。加盟国の安全が脅かされた場合にのみ、条約適用地域外で行動を起こす。また、可能かつ必要な場合には、危機管理や紛争後の安定化のために行動することもある。

ルッテ氏はトランプ氏の主張には理解を示した。同時に、「欧州諸国の大多数は、軍事基地の提供、兵站支援、上空通過の許可、さらには約束の履行などで協力している」ともトランプ氏に伝えたという。

ルッテ氏は、ドイツ、イギリス、そしてフランスを模範的な例として挙げた。例えばこれらの国々は、ホルムズ海峡の再開に向けた連合を組織した。

トランプ氏は依然として批判的

ルッテ氏の訪問は緊張の中で注目されていた。というのも、ホワイトハウスによれば、トランプ氏はNATOからの離脱の可能性についてルッテ氏と協議したい意向があるとされていたためである。ルッテ氏はこれを肯定しなかったが否定もしなかったうえで、「明らかに失望が存在する」と認めた。

また、米国がNATO加盟国から米軍を撤退させることで制裁を科そうとしているとの報道についても、「非常に率直でオープンな議論だった」と述べるにとどめた。ただしNATO事務総長によれば、トランプ氏はルッテ氏の見解にも注意深く耳を傾けていたという。

しかし会談後も、大統領の姿勢に変化は見られなかった。「我々が必要としたときNATOは存在せず、次に必要とするときも存在しないだろう」と、トランプ氏は自身のSNS「Truth Social」に投稿した。