国立美術館に持ち込まれた絵画、本物のレンブラント作品。今日から公開

2年前、匿名を希望する個人収集家が絵画作品をアムステルダム国立美術館に持ち込んだ。そして先週この作品が本物のレンブラントの作品であることが判明した。

この作品がレンブラントの真筆であるという結論は、材料の調査、様式や主題の類似性、典型的な「ペンティメンティ(制作過程で画家が行った修正)」の存在、そして作品全体の質の高さによって裏付けられた。

具体的には、使用されているすべての絵具が、同時期の他のレンブラント作品と一致している。絵具層の塗り重ねや筆致も、『ダニエルと偶像ベルの前のキュロス王』(1633年)、『シメオンの賛歌』(1631年)、『エルサレムの滅亡を嘆く聖エルミア』(1630年)といった、レンブラント初期の他の作品と一貫している。

作品の真贋
マクロ蛍光X線分析(MA-XRF)スキャンと目視検査により、真筆であることを示す構図の変更が明らかになった。署名の調査でもそれがオリジナルであることが確認され、年輪年代学(木材の科学的年代測定法)によるテストでは、オーク材のパネルが1625年から1640年の間に使用可能な状態であったことが示された。

今回持ち込まれた『神殿におけるザカリアの幻視』は、以前、1898年にウィルヘルミナ女王の即位を記念してステデライク美術館で開催された、オランダ初の本格的なレンブラント展に出品されていた。しかし、1960年以降、この作品はレンブラントの真筆ではないと繰り返し否定されてきた。

革新的なアレンジ
「若い頃のレンブラントをより深く知ることができるのは素晴らしいことだ」とアムステルダム国立美術館のタディビッツ館長は述べている。「これは、彼がライデンからアムステルダムに移った直後に描かれた作品。物語を視覚化するレンブラント独自のスタイルの美しい例と言える。」

1633年、27歳だったレンブラントは、祭司ザカリアの聖書物語(ルカによる福音書1章5–25節および57–80節)に革新的な解釈を加えた。彼は、祭司が神殿で大天使ガブリエルの訪問を受け、彼と妻が高齢であるにもかかわらず、息子(洗礼者ヨハネ)を授かると告げられる瞬間を描いたのだ。

当時の画家たちがガブリエルを姿のある人物として描いたのに対し、レンブラントは右上から差し込む光だけでその存在を暗示した。ザカリアの驚愕した表情は、ガブリエルが正体を明かす直前の不信感を捉えている。このような劇的な転換点(状況や気分の突然の変化)は「staetveranderinge(状態の変化)」と呼ばれ、レンブラントが初期作品で頻繁に用いた技法である。

いわゆるマクロ蛍光X線分析スキャンは、作品の真実性を示す構図の変化を示しています。(写真提供:アムステルダム国立美術館)

長期貸与
ディビッツ館長の要請により、匿名オーナーは『神殿におけるザカリアの幻視』をアムステルダム国立美術館に長期貸与することに同意した。3月4日(水)から、ギャラリー2.8にて他の初期作品と共に展示される。

作品が「レンブラント真筆」と見なされるかどうかで金銭的価値が大きく変わる。2023年12月、サザビーズで真筆として出品された『東方三博士の礼拝』は約1,300万ユーロ(約20億円)で落札された。そのわずか2年前、同じ絵画がクリスティーズで「レンブラントの周辺画家の作」として競りに出された際の価格は、わずか86万ユーロ(約1.4億円)だった。専門家の間でも真贋の意見は分かれている。現在、レンブラントの真筆と認められている絵画の総数は約350点と推定されている。