オランダ人司祭、シリアで殺害される

シリア中部ホムスで7日、政府軍による包囲が続く旧市街にとどまり続けたことで知られていたオランダ人司祭が、覆面の男に射殺された。

 殺害されたフランス・ファン・デル・ルフト(Frans van der Lugt)司祭(75)は、政府軍による包囲が2年近く続く反体制派掌握地域の住民との連帯を示し、頻繁な砲撃や必需品の不足などが続く同地域にとどまり続けたことで、多くの人から尊敬を集めていた。

 ファン・デル・ルフト司祭は50年近く暮らしてきたシリアは自分にとって故郷のようなものだと語っていた。同司祭は、レバノンで2年間アラビア語を学んだ後、1966年にシリアに移住。イエズス会の修道院でキリスト教信者を率い、貧しい家庭には、イスラム教徒でもキリスト教徒でも分け隔てなく支援を行っていた。