インドネシアの外食チェーン、オランダに進出
インドネシアの人気外食チェーンがオランダをヨーロッパ進出の足掛かりとみなし、相次いで出店を開始している。背景には約200万人のインドネシア系住民の存在と、インドネシア政府の強力な後押しがある。インドネシアは戦前はオランダの植民地であった。
まず1974年創業の老舗レストランチェーン「Sate Khas Senayan」(79店舗)がアムステルダムに1号店を開業し、今後5店舗の展開を計画している。また、2015年にジャカルタ郊外で誕生し72店舗を展開する人気カフェチェーン「Toko Kopi Tuku」も今年秋に進出予定で、安価で親しみやすいスタイルを武器に欧州市場への適応を探る。
オランダにはすでに中華・インドネシア料理店やワルン(食堂)が多数存在するが、専門家はそれらが「本物のインドネシア料理」とは言い難く、メニューや内装も時代に合わなくなっていると指摘。後継者不足もあり衰退傾向にある。一方で、サテーやマルタバク、パダン料理などインドネシアのストリートフードは人気が高まり、若い世代の経営者による新規出店が成功している。
さらに、インドネシア政府は飲食業を「ソフトパワー」と位置づけ、国家銀行BNIによるインドネシアからの移住者 向け融資を通じて現地出店を積極的に支援している。既に複数のレストランや食品輸入業者がこの制度を利用して拡大している。
ただし「本場の料理」が必ずしも健康的とは限らず、揚げ物や甘い飲料が多い点も課題とされる。今回の進出により、オランダ市場でのインドネシア料理の存在感はさらに高まり、今後ヨーロッパ全域への展開が期待されている。