アムステルダムは若い女性の住民数超過

アムステルダムでは若い女性人口が男性を大きく上回っている。とくにトレンディなエリアは男性にとってパラダイスである。最近人気が高いアムステルダム・ウェスト地区では20歳から24歳の男性住民100人に対し、同年代の女性は192人と2倍近い。
アムステルダムが若い女性を惹きつけるのには訳がある。大学や専門学校の数が多いことがそのひとつ。学生数はオランダ全土でも女性が男性より11%多い。したがってアムステルダムの女子学生数も男子学生を上回る。アムステルダムの自由大学とアムステルダム大学の総学生数は、女性が31,035人であるのに対し、男性は23,831人。他の大学都市であるナイメーヘン、ユトレヒト、フローニンゲン、そしてマーストリヒトでも同様に女子学生の数が圧倒している。これに対し、工科大学のあるデルフト、エンスヘーデ、アイントホーフェンは男子学生で溢れている。
女子学生は卒業後もアムステルダムに居残ることが多いため、若い女性の数はますます増える一方である。女性だらけの街になると、なにが起こるか? コーヒーバー、脱毛サロン、サラダバー、エステ、美容室、ブティックが増えるかもしれない。女性はますます金銭的に自立する。しかし、フローニンゲン大学ブーンク社会心理学教授に言わせれば、恋愛市場では女性の立場は弱くなっていく。女性の一人暮らしが増える一方、男性は一夫一婦制をつらぬくことになるので、そこに需給のアンバランスが生じる。現在60代の人の3分の1が28歳で家族を作ったのに対し、現在都市に住む40歳から45歳の女性の4分の1はパートナーがいないという統計もある。
アムステルダムは一人暮らしの女性にとって暮らしやすい街である。小さいけれど心地よい住居が探せるし、娯楽の場所も多い。そしてスーパーマーケットでは、一人分の食事が買える。これに慣れてしまうと他の都市や田舎に引っ越しをするのはますます難しくなる。