オランダ、米国によるICC制裁に強く批判
オランダ政府は、米国がハーグの国際刑事裁判所(ICC)の職員2人に科した制裁を「当然ながら認められない」と強く批判している。この職員とは、裁判長である日本の赤根智子氏と検察チームのメンバーである。
- オランダの反応
ICC本部があるハーグの「受け入れ国」として、オランダのベレンゼン外相は制裁を非難。数カ月前から米国側と協議し、制裁を受けた職員への影響を和らげようとしてきたが、今のところ効果は出ていないという。 - 今回制裁を受けた2人
ICCの赤根智子裁判長(日本)と、検察チームのメンバーであるアブドゥライ・セイ(セネガル)。米国の金融システムが利用できなくなるなど、深刻な影響が及ぶ。 - ICCへの影響
ベレンゼン外相は、戦争犯罪や人道に対する罪などを扱うICCの活動は国際法にとって「極めて重要」だと強調。オランダは他の加盟国と協力し、ICCと制裁対象者を支援するとしている。 - 日本の反応
日本政府は米国の制裁を「非常に遺憾」と表明。日本はICC最大の資金拠出国であり、重大犯罪を裁くICCの活動をこれまで支持してきた。ただし、米国との軍事的な関係が強いことから、対抗措置を取るかどうかは明らかにしていない。 - ICC自身の批判
ICCは今回の制裁を「公平な国際法廷の独立性に対する露骨な攻撃」と非難。18人の裁判官のうち、すでに9人が米国の制裁対象になっているほか、前主任検察官や職員も制裁を受けていると明らかにした。 - 米国とICCの対立
米国は以前からICCを批判しており、特にガザ戦争をめぐってイスラエルのネタニヤフ首相らへの逮捕状を出したことに反発している。ルビオ米国務長官は先月、必要ならICCを「一つ一つ石を積むように壊す」とまで発言しており、今回の制裁はその圧力の一環とみられる。