オランダ:7月1日から変わる法律や制度
オランダでは毎年7月1日に多くの法律や制度が改正されます。2026年の主な変更点は以下の通りです。
- 最低賃金・社会保障給付の引き上げ
- 21歳以上の最低時給は14.71ユーロから14.99ユーロへ引き上げ。
- これに伴い、年金(AOW)、生活保護、障害給付(WIA・Wajong)なども増額される。
- EU域外からの小口輸入に課税
- 中国などEU域外の通販で購入した商品には、商品カテゴリーごとに3ユーロの輸入手数料が課される。
- これまで150ユーロ未満の商品に適用されていた免税措置は廃止される。
- 企業による営業電話を規制
- 企業は、本人の事前同意なしに消費者へ電話営業を行うことが禁止される。
- 既存顧客への営業電話も原則禁止となる(一部の慈善団体などを除く)。
- 家賃の引き上げ
- 公営住宅(ソーシャル住宅)の家賃は最大4.1%値上げ可能。
- 高所得者には50~100ユーロの追加値上げが認められる場合もある。
- たばこ販売店の登録義務
- たばこや電子たばこを販売する事業者は政府への登録が義務化。
- 販売店舗数を把握・削減することが目的。
- 電力網の混雑対策
- EV充電設備やヒートポンプ導入などで電力契約の容量増加を申請した家庭でも、地域によっては**順番待ち(待機リスト)**となる可能性がある。
- 新車への監視カメラ搭載義務
- EUで販売される新車には、ドライバーの脇見運転を検知する**運転注意監視システム(ADDW)**の搭載が義務付けられる(7月7日施行)。
- 銀行による取引停止制度
- マネーロンダリングやテロ資金対策として、政府機関の指示があれば銀行は最大5日間、疑わしい送金を停止できる。
- 大型トラックの走行距離課金開始
- トラックは走行距離に応じて課金される制度が導入される。
- 一方で重量税は軽減・一時免除され、環境性能の高い車両ほど負担が少なくなる。
- 自動車税の見直し
- 移動販売車やサーカス・移動作業車向けの優遇税率が廃止。
- 一方で、燃料価格高騰対策として商用バンの自動車税は年末まで50%減税。
- 小型商用車にもタコグラフ義務
- 国際輸送を行う2.5~3.5トンのバンにも運転記録計(タコグラフ)の装着が義務化される。
- 家庭保育(ゲストペアレント)の資格要件強化
- 新たに家庭保育を始める人は、保育・教育に関する専門モジュールの修了が必要となる。
- 派遣労働者の労災報告を強化
- 派遣社員が労災事故に遭った場合、派遣先だけでなく派遣会社への報告も義務化。
- 派遣会社も安全対策を確認する責任を負う。
- 建築物の環境基準を厳格化
- オフィスや学校、病院、商業施設などで建築資材や工法の環境負荷基準が強化される。
- 住宅については住宅不足への配慮から基準は据え置かれる。