サッカーW杯、オランダがボイコット?

米国・カナダ・メキシコ共催のサッカーW杯開幕を約5か月後に控え、大会をボイコットすべきだとするオンライン署名がオランダ国内で15万人を超えたオランダは日本と同じFグループで日本人の関心も高い。発端は1月17日、ジャーナリストのテウン・ファン・デ・クーケンが「トランプW杯をボイコットせよ」と呼びかけたコラムで、トランプ大統領の対外強硬姿勢を問題視している。

オランダには過去にスポーツ大会をボイコットした前例がある。1956年のメルボルン五輪では、ソ連のハンガリー侵攻に抗議して参加を取りやめた。また1980年モスクワ五輪でも、政府の姿勢とは別に一部選手が不参加を選んだ。一方、サッカーW杯をオランダ代表(オラニエ)が公式にボイコットしたことはない。1978年アルゼンチン大会では軍事独裁政権下の人権侵害を理由に反対運動が起きたが、実現には至らなかった。

現在の署名運動は拡大しているものの、KNVB(オランダサッカー協会)は「スポーツと政治は分ける」として慎重姿勢を崩しておらず、政府と連携しつつも、代表は現時点でW杯に参加する方針だ。他国でも、米国がグリーンランドを巡って強硬姿勢を取った場合のボイコット論は一時出たが、実際に参加を見送る国は今のところない。

米国特派員の見方では、仮にオランダだけがボイコットしてもトランプ大統領への影響はほとんどない。影響が出るのは、複数の有力な欧州サッカー国が連帯して不参加となり、大会の商業的価値や米国経済に打撃が及ぶ場合だという。米国内ではサッカーそのものへの関心は高くなく、W杯は主にイベント性として受け止められている。