オランダは近隣諸国より大幅に物価高

オランダは高い。高いと感じるだけでなく実際に近隣諸国に比べ物価が高いのだ。スーパーでの価格を見るとベルギーでは低価格ブランド、ドイツとフランスでは有名ブランド(Aブランド)製品が安く手に入る。特にドイツやフランスでは、一部のAブランド商品がオランダの半額以下で購入できることもある。
オランダ消費者協会(Consumentenbond)が独自に行った調査によると、ベルギーでは133品目を買ったとき平均でオランダより12%安い。特に米、パスタ、小麦粉、長期保存可能な牛乳といった商品が安く、Aブランドの炭酸飲料、クラフトビール、ドラッグストア商品も割安である。
ドイツはベルギーよりさらに安い。137品目を買ったとき、オランダより平均15%安い。低価格ブランドには大差はないが、Aブランド商品はドイツの方が平均25%も安い。特に炭酸飲料、ドラッグストア商品、家庭用品で顕著である。
また消費者協会は「オランダではこのような商品がしばしば特売されるが、その価格でもドイツにはかなわない」と指摘している。
フランスが最もお得
ドイツ・フランスでは、Aブランドのパスタ、炭酸飲料、洗剤、ドラッグストア商品が、オランダの価格の半額以下で売られている場合もある。
比較対象の中では、フランスが最も安く、129品目を買ったとき20%も節約可能。Bonduelle、Pringles、Heineken などのAブランドは平均28%安い。低価格ブランドもフランスでは安いが、ベルギーとの差は小さいため、それだけのためにフランスへ行く必要はない。しかし「もしフランスに行く機会があれば、地元の名産とあわせて、洗剤や炭酸飲料の低価格ブランド品も購入するのが得策」としている。
最安値のスーパーマーケット
ベルギーでは Colruyt が最も安く、近年JumboやAlbert Heijnといったオランダ系スーパーの進出により価格が下がっている。ドイツでは Kaufland と Globus が、低価格・Aブランド両方で最安。フランスでは E. Leclerc が「圧倒的に安い」とされた。
この調査結果を受け、オランダのスーパーマーケット業界は政府に対し「手頃な価格での買い物を可能にする政策」を求めている。業界団体CBLは、「付加価値税率、越境仕入れの制限、最低賃金引き上げ案」などが価格に影響を与えていると指摘している。