留学生、卒業後オランダに留まる率高く

留学後オランダに留まる外国人学生が増えている。彼らはオランダ人学生よりも高収入を得る傾向も見られる。
調査によると、2017年に卒業した留学生のうち、1年後もオランダに居住していたのは約40%だったが、2022年の卒業生ではその割合がほぼ60%に上昇している。
高等教育における外国人学生数については、以前から議論がある。現在の連立政権は、住居や大学の席がオランダ人学生のために確保されないという理由で、留学生数を制限したいという意向だ。しかも優秀な留学生であっても、最終的にオランダで就労しないケースもあるためだ。
また、外国人学生の労働市場における状況も注目されている。留学生のほうがオランダ人卒業生よりも高所得層に入る割合が高い。ただし専攻にもよる。留学生は工学や金融といった、就職に有利な分野を選ぶ傾向がある。
これらの分野の卒業生は、卒業後もオランダに残る割合が高い。例えば工学系の学生の約3分の2は、卒業1年後もオランダに居住している。
さてEU他国ではどうなのだろうか。他国との比較は難しいと研究者は述べている。多くの国では、統計上、非EU圏の学生のみを対象としているからだ。さらに、言語の壁も影響しています。例えばドイツでは、非ドイツ語話者の学生はまずドイツ語を習得する必要があるため、卒業後の就職にもつながりやすくなっている。オランダでは英語で授業が受けられるため、卒業後にも英語での仕事を探す必要がある。