NATO事務総長ルッテ氏、ウクライナ戦争の終決について語る

ウクライナ戦争に関する和平交渉の噂が高まる中、トランプ米大統領はプーチン・ロシア大統領と電話で話したと語った。これに対し元オランダ首相であり現NATOの事務総長マーク・ルッテ氏は、アメリカが交渉の場で重要な役割を果たすことは理にかなっているが、過去から学ぶことが重要だとオランダの討論番組で述べている。
ルッテ氏は、戦争の終結が近いかどうかは不明だが、ウクライナ大統領ゼレンスキー、トランプ、そしてNATOの間で密接な連絡が行われていることを明らかにした。交渉の内容には、和平交渉がどのような形になるかについても議論がなされているという。
ゼレンスキー大統領はプーチン大統領との交渉を望んでいるとされているが、欧州が交渉に関わるべきだとも主張している。これに対しルッテNATO事務総長は、欧州が和平交渉にどのように関与するかは不明だが、EUが交渉から外れる可能性もあると述べている。
ルッテ氏は、アメリカが交渉で重要な役割を果たすことが合理的だと認めている。「これは単なるロシアとウクライナの対立ではない。北朝鮮のウクライナへの関与、中国やイランの関与もあり、これは地政学的な対立になっている」と指摘した。
もし和平計画が進展するのであれば、それは「強い合意」でなければならないとも語っている。ルッテ氏はまた2014年にロシアによるクリミア併合後に締結されたミンスク協定が実効性を欠いていたことを指摘し、「今度こそ、プーチンが『ウクライナの一平方キロメートルも取ろうとするな』と言う主張を認識するような合意でなければならない」と、一歩も譲らない姿勢を強調した。